神々のふるさと高千穂で心と体を清めるパワースポットヨガ

産後0日目からのママインストラクターヨガライフ

フリースタイル出産にはガソリン父さんと念仏母さん

 

パワースポット高千穂のヨガインストラクター、千穂ともこです。

 

 

フリースタイル出産って知ってますか?

たまに聞きませんか、自分の家で産んだ、水中で産んだ、とか。あれもフリースタイル出産の一つです。とにかく『お母さんの好きな体勢で赤ちゃん出してくださ~い!』が、フリースタイル出産です。だから、四つん這いだったり、横向きだったり、旦那の足にしがみついてしゃがみこんだり。だから自宅でなくても病院でもその態勢をとればフリースタイル出産。探してみると、受け付けている病院もいくつかあります。

 

何を隠そう、私も1人目はフリースタイル出産でした。

 

ヨガをする人ってナチュラル思考の人が多くないですか?自然のままの、みたいな。それで私の好きなヨガの先生が、フリースタイル出産を勧めてたんです。理由は「積極的なお産になるから。」私も初めてのお産で、絶対感動の体験にしたいな~♪と意気込んでいました(汗)

 

ということで、フリースタイル出産はどういう結論にいたったのか、お話していきますね。 

 

 

 

フリースタイル出産にすると、自分で産みたいとその時感じた体勢で産むので、普通であれば分娩台の上でお医者さんと助産師さんに言われるがままの受け身の体制と違って、能動的になります。なので、「わが子と初めての共同作業、頑張ったぞ!」って充実感が得られやすいんです。

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私がフリースタイル出産を選んだ3つの理由

 

他にも利点があって、私が決めた理由になったメリットは以下の3つ。

理由1:会陰切開の確立が下がる

理由2:赤ちゃんが出てきやすい

理由3:母体の体力の消耗が減る

 

理由1:会陰切開の確立が下がる


そもそもですが、なぜ普通の出産は仰向けで足を広げてなのか?あれは、赤ちゃんが1番出やすいとか、お母さんが1番産みやすい、とかではなくて

 

お医者さんが一番介入しやすい

 

だからだそうです。だって、動物であの態勢で産んでる動物見たことないですよね。医療を持つ人類だからこそ。確かに足を広げて入り口を広くお医者さんに見せたほうが、赤ちゃんを引っ張り出したりしやすい。だから会陰切開もしやすい。

そもそも会陰切開はわかりますか?アソコを…切ります!切って広げます!切る方向はそれぞれらしいですが、とにかく赤ちゃんが出てくる頭の大きさよりアソコが狭いことが多いので、出てこれるように切ってしまします。

 

もう、初産の人には経験もしたことがない恐怖ですよね。アソコを切る!?まだ帝王切開でおなか切る方がイメージしやすいけど、アソコを!?どんな痛みになるの!?すぐ近くにはまた別の排泄する場所が2か所もあるのに!?しかも自分の視界には入らないところだからなお恐ろしい!!

 

でも、フリースタイル出産だと、できるなら切らないスタンスの病院も多くて、産んで自然に裂けてしまったら縫いましょうね、積極的な事前の医療介入は避けますよ、ってところも多いんです。切らなくて済むんだったら、切らないままで!この恐怖の痛みはなるべく避けたかった、ビビりの私です。

 

理由2:赤ちゃんが出てきやすい

 

次に赤ちゃんも出てきやすいです。そもそも狭い骨盤から出てくるために、骨盤の関節を緩めて骨盤を広げてくれるホルモンが妊娠すると出てくれます。(骨盤が緩むお話はまた別の記事で。)そのおかげで、尾骨(昔シッポだった骨)が足のカカトの方じゃなくて、背中の方に動いて、赤ちゃんが引っ掛かりにくくなります。

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犬がシッポ下げてるんじゃなくて、喜んで振るときみたいに背中のほうに反りあがるイメージ。(そこまで人間は反りあがらないですけど)

 

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でも、その尾骨が普通分娩だとどうでしょう。下に床があって尾骨は動くにも動けない!でも横向きやしゃがんだりだと尾骨を押すものはなくて、自由に動く。その分は産道も広がる、というわけ。だから赤ちゃんも出てきやすいんです。ウィーン、回旋順調!

 

理由3:母体の体力の消耗が減る

 

赤ちゃんが出やすいなら、その分陣痛回数や時間も減るから、母体の体力消耗は減る、っていうわけです。

 

なんだかこう考えると、もちろん子供と一緒に頑張って積極的な出産にしたいという思いもあったけど、会陰切開避けたかったり陣痛回数減らしたかったり、自分のためにえらんだところもったなぁ。ちょっとしょんぼり。いや、むやみに喜んで痛みを増やすのも変ですが(汗)

でも、なぜ自宅出産のフリースタイル出産にしなかったのかは、もし予想外のことがあった時に、設備が足りずに医療介入ができなかったりして、子供の身に起こりうる危険なリスクを避けたかったから。(もちろん、万全には万全にを、という話であって、自宅出産が悪いとは思っていません。)

 

ヨガの教えと注射針

 

さて、ヨガ的にはこの『体の痛みを恐れる』ってどうなんだろう?ヨガでは本来の自己と体と心は別物と考えます。痛みはただの一時的な感覚で、本来の自分とは関係ないそうな。痛みの恐れは心の一部に残る過去の経験から恐れを感じてしまうそうな。で、体と心は本来の自己とは関係ないから、影響しませんから、怖がらなくていいよ~。だそうです。

 

例えば一回注射されて、痛かった記憶があるから、もう次からは刺す前から怖い。これ、私です。もう、針先を見るだけで嫌なので、注射の時はいつも目をつむって反対側向いてしかめっ面(笑)頭の中は「怖い怖い怖い。早く過ぎ去れーーー!」あれ、全然ヨガできてない(汗)

 

出産は初めてだけど、もう周りが言いますよね。「ありえない痛みだよ」よ、「スイカを鼻から出す痛みだよ」って。そしたら過去に経験した痛みと結び付けて比較して、今まで経験したあらゆる痛みより痛いっぽい!どんだけ痛いの!?恐ろしい~~~!!!ってなるもん…なっちゃうもん…。 

 

ガソリン父さんと念仏母さん

 

そしていざ夜中に陣痛がやってきた!私は「いざ、出陣!」という気分で、実家の両親に「行きますよ。」と告げる。あれほど、私に出産がいつ来てもいいように準備しとけと言っていた両親。まずは車のガソリン切らしてる。ガソリンスタンドに寄る。よし、満タン!行くぞ!しかしお父さん、てんぱりすぎてあやうく信号無視しそうになる。私、後部座席で父のてんぱりにひく、陣痛もひく、チーン。

 

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前駆陣痛で本陣痛ではありませんでした。(人にもよりますが、陣痛の練習を子宮がするために、本陣痛の前に前駆陣痛があります。見分け方は、もちろん個人差はありますが痛みが顔も歪んでしゃべれないほど痛くて、定期的な感覚で来るのが本陣痛。そうでなく軽くて不定期で引いていけば前駆陣痛。)

 

フリースタイル出産をしている病院は少ないので、家から1時間かかる病院でした。前駆陣痛でてんぱって、往復2時間かけて帰宅し、みんなぐったり(笑)私も「やっと会える!」と思っていたけど違ったのでしょんぼり。ということで、定期的な陣痛が来るまで待つことに。

 

数日後。20分…10分…。よし、10分間隔だ!病院に電話。そしたら電話中に破水!慌てて病院へ。破水して羊水が出てきちゃったら、子供はだいじょうぶかな!?羊水が出ないように、必死にいきまないようにする私。そこに聞こえてきたのは…旦那の頑張れ!という声でも、父の「今回はガソリン満タンだぜ!」という声でもなく…てんぱる母の念仏。「何か助手席で唱えてる!?!?」私、後部座席で母の念仏にひく、陣痛も…ひきませんでした!そのままいざ分娩室へ!!

 

全然フリーにできなかったフリースタイル

 

「あの、しゃがんだ体勢で産みたいんですけど。」「赤ちゃんの重みで、内部が切れやすいのでやめたがいいですよ。」ええ!?ここにきて、フリースタイルをフリーに選べない!?じゃ、じゃあ、よつんばいで…。って、全然よつんばいに耐えれる痛みじゃなーい!手足で体を支えてられない!結局痛むがまま、分娩台に乗り、せめて仰向けではなく横向きで丸くなって産むことに。 

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もぉ~、痛い。痛い痛い。何かの妊婦さん用の雑誌で、有名な産婦人科医の先生が「妊娠期間中は、生理が来ません。10か月ですから、出産は10か月分の生理痛が一気に来たと思えばいいんですよ。」と言っていたのが頭をよぎる。「うそやーーーーーーーーーーーん!はるかにいたーーーーーーーーーい!!!!!」

 

そしてあまりの痛さに、助産師さんの腕をつかんで「む、む、無痛分娩できないんですか!?!?」「うちは、そういうことをしない病院なので…」「…!!!(心の中「で、ですよねーーー!知ってますよーーー!だからこそ、私がここを選んだんですーーー!選んだんですけどーーー!とほほほーーー!!!」)」もう完全に積極的なお産、自ら放棄です。

 

そして産道が開いて、いきみを逃さずに、もういきんでいいよ!となったとき。「会える!会いたかったわが子に会える!会いたい!早く会いたい!」今日までヨガで鍛えてきた腹圧。今発揮せずにいつ発揮するか!横向きで背中をまぁるくして、片足を助産師さんが浮かせた状態に。いきむいきむ。まだ時間がかかるだろうと油断していた助産師さん「あら、あらららら」って言ってました(笑)いきみ3回目、初産婦さんのいきみ時間の半分で、息子は出てきてくれました。

 

会えたーーー!ちっちゃーーーーい!泣いてるーーー!元気―――!よかったーーー!!!

 

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そこへすかさず先生。「裂けたんで縫いますね~。」そう、会陰をじょじょに広げて柔らかくする暇なく、早めに出てきたもんだから、会陰が裂けてしまったそうな。会陰が裂けるのを避けて(シャレです)病院選んだら裂けた。でも、普通分娩だともっと裂けたかもしれないし、むしろ普通分娩で先に1か所切ってしまって、余分に裂ける部分が防げたかもしれないし。こればっかりはわかりません。

 

でも、もう、そんなことはどうでもよかったです。元気な赤ちゃんを見たら。

 

ようこそ、我が家へ。これから、同じ屋根の下で、同じ釜の飯を食べていきましょう!

 

私の大事なプラサーダ 

 

結局ヨガの『この痛みは本来の自己とは違うものだから…』とか、考える余裕もない出産でした(笑)そして2人目もこの痛みを恐れる気が満々です。まだまだヨガの修行が足りない私には難しすぎる挑戦でした(笑)むしろ何よりもの修行な気さえする(汗)

 

それと同時にヨガ哲学で言っていた『体の痛みは一時的なもの、本来の自己とは違う。』ということ。そう、痛みは一時的で、そして忘れていきます。「でも、あの痛み忘れちゃうんだよね~。」と、周りのママたちも言ってたし、この時産んだ子がもうすぐ2歳の私も思います。

 

出産は痛いです。痛いものは痛いです。そして、どうやっても生まれてくるときは生まれてきます。でも、それはこれからの子育ての人生の中ではほんの一瞬のこと。その痛みは子供の笑顔が何度でも何度でも癒してくれる時もあるし、子育てのイライラでそんな痛めたことを忘れさせる時もあります(汗)

何より私は「思い通りには進まなかったけど、痛かったけど、まぁ、そんなの、出会えた喜びに比べたら、全然いっか!」と思いました。だから、これから出産の人も「どんなことがあっても、結局いっか!と思わせちゃう経験をするかもなんだなぁ。」と少し気楽に構えてもいいかなと、少なくとも当時の私には言いたいな、と思います。

 

ヨガ哲学では、『結果を期待しちゃう執着を手放して、その結果何がもたされたとしても、それは全体世界を支配しているものからのプラサーダ(贈り物)として、心乱さずに受け取ることが大事な態度なんだよ~。』とすることがあります。どうか皆さんのもとに赤ちゃんのプラサーダがありますように。

 

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2人目は普通分娩となりました。

www.chihoyoga-life.com

 

フリースタイル出産と普通分娩の経験して、どちらがよかったかの比較はまた別の記事に書きますね。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。パワースポット高千穂のヨガインストラクター、千穂ともこでした。